第二次大戦末期、命を賭けたクナッパーツブッシュのブラームスの第3

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クラシックの名盤のベルリンフィル・シリーズ。
引き続き、1944年のクナッパーツブッシュをご紹介します。

 

ヨハネス・ブラームス(1833-1897)
交響曲第3番 ヘ長調 作品90
ハンス・クナッパーツブッシュ指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

1944年9月

 

1944年9月9日、クナッパーツブッシュは、バーデンバーデンにいました。ナチスの命令で国外に出られなかったので、ようするに静養です。

 

一方、ベルリンフィルのメンバーは空襲激しいベルリンを逃れて疎開で
バーデンバーデンに来ていました。

 

1944年と言えば、ドイツは戦況の末期的状況下にありそれだけにドイツ国内に留まっている者には、地獄のような状況でした。

 

この年6月に連合軍はノルマンディーに上陸、8月のパリ解放へと続きます。

 

また7月にはヒトラーの暗殺未遂事件が勃発。
ヒトラーは奇跡的に難を逃れましたが、猜疑心の塊になり、関係者を次々に捕まえては拷問と処刑に明け暮れる。

 

4ヶ月後の45年1月にはフルトヴェングラーは間一髪でスイスに亡命し、
カラヤンも身の危険を察知してイタリアに逃れます。

 

当然クナッパーツブッシュも自分の運命がどうなるかわかっていたでしょう。

 

この録音の後、以降のベルリンやウィーンで予定されていたコンサートを全てキャンセルし、消息不明となります。

 

その後クナッパーツブッシュが表舞台に姿を現すのがドイツ敗戦後の45年8月。

 

しかし、かれはナチ協力者の烙印を押され、ようやく完全に復活するのが、47年1月。

 

そんな状況下での演奏。
まさにクナッパーツブッシュとベルリンフィルのメンバーがドイツに贈るレクイエムのような演奏。

 

こんな切なく心に重くの圧し掛かる第3楽章はないだろう。

 

クナッパーツブッシュとベルリンフィルの楽団員はもちろんそして録音に携わった全ての人が明日をも知れない命を賭けた名録音です。



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