フルトヴェングラーのベートーヴェン第九

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ルードヴィッヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827)
交響曲第9番 ニ短調 作品125

 

ウィリヘルム・フルトヴェングラー指揮
バイロイト祝祭管弦楽団および合唱団
シュワルツコップ(S)、ヘンゲン(A)、ホップ(T)、エーデルマン(Bs)
1951年7月19日ライブ録音

 

この歴史的名演は何度聴いても感動します。
第二次世界大戦後、初めて再開されたバイロイト音楽祭の初日を飾った演奏です。

 

録音はステージにフルトヴェングラーが登場する足音から入っています。

これが颯爽としっかりとした足音で頼もしくなります。

 

そして彼が楽員たちに「虚無の中から聴こえてくるように」と注意して
空虚五度が鳴り始めます。

 

第一楽章は、深く意味を持たせ、遅めのテンポで進みます。
派手な表現もなく淡々と進みますが、音一つ一つに意味がるように心に響きます。

 

逆に第二楽章は、ドラマティックな音の躍動がありますが、外面的にはならず常に内省的なのはフルトヴェングラーならではでしょうか。

 

第三楽章は、評論家・宇野功芳氏の文章を引用します。

第三楽章は冒頭の木管の憧れのようなテヌートといい、弦の対旋律を生かしたバランスといい、出だしからすばらしい精神美の世界だ。
全体としてテンポは遅いが、その渋い表現の中で十二分にメロディーを歌っており、哲学的な深みにおいては一番であろう。第二主題では打ち震えるような人なつっこいヴィブラートをいっぱい掛けて、温かい人間味を見せるのである。

 

終楽章は、フルトヴェングラーの雄弁な表現力が自由に羽ばたくように

縦横無尽に進行し、最後の猛烈なプレスティッシモに突入して行くのです。

 

実際にこの場にいたら息も止まるような感動に打ち震えたことでしょう。



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この記事を書いた人
ともやん

1957年、富山市生まれ。小学生の時、NHK交響楽団を指揮する岩城宏之氏を観てから、クラシック音楽に興味をもち、今日まできました。
現在、LP、CD、カセットテープを含めて約1000枚を所有しています。
好きな作曲家は、ベートーヴェン、ブルックナー、ブラームスと硬派です。
特にオーケストラ曲の名盤、珍盤、とんでも盤をご案内して行きたいと思います。
お付き合いのほど、よろしくお願いします。

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