ベートーヴェンの野心作 トスカニーニの高揚感で

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ベートーヴェン:交響曲第1番 ハ長調 作品21

 

アルトゥール・トスカニーニ指揮
NBC交響楽団
1939年10月23日 NBCスタジオH8

 

1798年から、27才のベートーヴェンの創作活動は活発化していきます。

 

卓越したピアノ演奏と、モーツァルトやハイドンとは一味違う新鮮な情熱を宿すベートーヴェンの作品に理解を示す人々が現れ、交流の環が広がってきました。

 

チェリストのズメシュカルやヴァイオリニストのアメンダとの交際が深まり、特にアメンダを通じてロプコヴィッツ侯爵家にも出入りするようになっていました。

 

優秀な弦楽器奏者の友人が増えてくると、ベートーヴェンは弦楽四重奏曲という未知の分野にも筆を進め始めました。

 

翌年の1799年には、6つの弦楽四重奏曲を中心に第1交響曲の作曲も始めました。
いよいよ偉大なハイドン、モーツァルトへの本格的な挑戦を試み始めたのです。

 

ベートーヴェンはそれまで何度か交響曲の書こうと試みましたが、それはボン時代までに遡ります。しかし第一作を世の問うことが何をするかを
充分に心得ていたベートーヴェンは交響曲の発表には慎重でした。

 

ベートーヴェンが交響曲の作曲に慎重だったのは、それまでの伝統に忠実に従うことではなく、その反対で革新的な野心作を世に出したいという情熱に他なりませんでした。

 

そして1800年4月2日に長年の念願でもあった自ら計画した音楽会を開催しました。

 

ブルク劇場で行われたこの音楽会で、自作のピアノ協奏曲第1番、七重奏曲、そして交響曲第1番を発表したのです。

 

29才のベートーヴェンは、指揮とピアノ独奏を担当し、
音楽会は成功し、交響曲作家としてスタートを切ったのでした。

この野心的な交響曲には、野心的な演奏が似合います。

 

CDは、1939年72才の老け込む前のトスカニーニの演奏が凄いです。

トスカニーニの情熱が高揚感溢れる演奏を展開しています。
80年近く前、ベートーヴェンが世を去ってからも110年ほどしか経っていない、
歴史的な名演です。

トスカニーニ&NBC響の1939年のベートーヴェンチクルスは、
聴かずに死ねない全集です。


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