クレンペラー 名盤 ベートーヴェン 第九

メルマガ登録

こんにちは、
ともやんです。

僕は、もう40年以上前の高校生の時に、オットー・クレンペラー指揮フィルハーモニア管弦楽団の演奏で、LP2枚組のシューマンの交響曲全集を買いました。

それがクレンペラーとの初めての出会いでした。

何度も繰り返し聴いたLPでした。

お陰で、シューマンの交響曲は大好きになりました。

一方、このクレンペラーという大指揮者に対しては、何か、よくわからない音楽以上の何かを感じさせるものがありました。

僕は良かったなと思うのは、クラシック音楽を聴き始めた頃から、一人の指揮者に偏らないで、いろんな指揮者の演奏を聴いたことです。

1970年代当時のアイドルは、何と言ってもカラヤンでした。

レコード店に行けば、毎月のようにカラヤンの新譜が出ていました。

もし、カラヤンのLPばかりで、ベートーヴェン、モーツァルト、シューマン、ブラームスを聴いていたら、クラシック音楽に対して違う考え、違う楽しみ方をしていたと思います。

最初に買ったLPは、カラヤンでしたが、その次は、フルトヴェングラー、そしてワルター、クレンペラー、バーンスタイン、コンビチュニー、ハンス・シュミット=イッセルシュテットと、中学生の小遣いで買うのですから、本当に2ヵ月に1回買えるかどうかでしたが、自分なりによく考えて買っていたと思います。

巨匠たちの音、巨匠たちの姿

さて、最近面白い本を手に入れました。

植村攻著『巨匠たちの音、巨匠たちの姿』副題が、1950年代・欧米コンサート風景と題された本です。

作者の植村氏は、音楽関係の仕事をしていた人ではなく、銀行員でした。

1950年に東京大学を卒業後、旧富士銀行に入行、その後、1955年から59年の4年間、ロンドン支店に勤務され、同行の専務取締役にまでなられた方です。

ロンドン支店勤務時代には、ロンドンで開催されたコンサートはもちろん、ザルツブルク音楽祭やバイロイト音楽祭にも通って、4年間の駐在生活で、オペラやコンサートを聴きまくった経験をまとめられた本です。

行間から植村氏の音楽に対する愛が溢れ出てくるような本です。

その中で、特に印象深かったという指揮者として、クレンペラーとクナッパツブッシュについて十数ページのスペースを取って書かれているのが印象的でした。

クレンペラーに対しては、その不屈な生涯に対して大いなる敬意を払われています。

また、毎週のようにロンドンでのコンサートに通われたことは羨ましの限りです。

植村氏は、1957年11月12日にクレンペラー指揮フィルハーモニア管弦楽団の第九のコンサートを聴いています。

その時の演奏は、最高に素晴らしい演奏だったようで、植村氏の文章から興奮が伝わってきます。

このコンサートは、クレンペラーとフィルハーモニア管弦楽団が2ヶ月間に渡って行ってきたベートーヴェン・ツィクルスの打ち上げ的なコンサートで、しかも創設されたフィルハーモニア合唱団のデビューコンサートでもありました。

植村氏の文章から一部引用してみます。

“聴衆は、「圧倒的」ともいうべき音の深淵に投げ込まれたまま、身も心も彼岸のかなたに連れ去られたような感じになって、最後の音が消えた後も一瞬呆然として我を忘れていた。しかしすぐに、目が覚めたようにもの凄い拍手と歓声が湧き上がり、その嵐の中を、クレンペラーは四人のソロイストたちの後について何度も指揮台に戻って来た。”

クレンペラー ベートーヴェン 交響曲第9番

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第9番 ニ短調 「合唱付き」 Op. 125
Symphony No. 9 in D Minor, Op. 125, “Choral”
作詞 : フリードリヒ・フォン・シラー – Friedrich von Schiller

1.(16:55) I. Allegro ma non troppo, un poco maestoso
2.(15:30) II. Molto vivace
3.(15:00) III. Adagio molto e cantabile – Andante moderato
4.(24:20) IV. Finale: Presto – Allegro assai
total(71:45)

オーゼ・ノルドモ=レフベルイ – Aase Nordmo-Lovberg (ソプラノ)
クリスタ・ルートヴィヒ – Christa Ludwig (メゾ・ソプラノ)
ワルデマール・クメント – Waldemar Kmentt (テノール)
ハンス・ホッター – Hans Hotter (バス・バリトン)
フィルハーモニア合唱団 – Philharmonia Chorus
フィルハーモニア管弦楽団 – Philharmonia Orchestra
オットー・クレンペラー – Otto Klemperer (指揮)
録音: 15 November 1957, Kingsway Hall, London

ベートーヴェン: 交響曲第9番 Op.125「合唱」 フィルハーモニア管弦楽団 オットー・クレンペラー

仰ぎ見る名演です。

僕が生まれた年の録音ですが、ステレオ録音残されたているが嬉しいです。

 

メルマガ読者登録

クラシック名盤 聴かずに死ねるか 読者登録フォーム

ほぼ毎日無料にて配信しているメルマガに登録できます。

————————

人気ブログランキング

クリック応援お願いします^^

この記事を書いた人
ともやん

1957年、富山市生まれ。小学生の時、NHK交響楽団を指揮する岩城宏之氏を観てから、クラシック音楽に興味をもち、今日まできました。
現在、LP、CD、カセットテープを含めて約1000枚を所有しています。
好きな作曲家は、ベートーヴェン、ブルックナー、ブラームスと硬派です。
特にオーケストラ曲の名盤、珍盤、とんでも盤をご案内して行きたいと思います。
お付き合いのほど、よろしくお願いします。

ともやんをフォローする
クレンペラーベートーヴェン
ともやんをフォローする
クラシックの名盤 聴かずに死ねるか!

コメント

タイトルとURLをコピーしました