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オイゲン・ヨッフムの熟成されたブラームス

オイゲン・ヨッフム指揮
ウィーンフィルハーモニー管弦楽団

 

ブラームス:交響曲第2番作品73
1981年9月20日ムジークフェライン大ホール(ウィーン)

 

1981年9月20日開催されたウィーフィルの定期公演で、その約1ヵ月前に亡くなったウィーンフィルの名誉指揮者カール・ベームを悼んで演目の最初にモーツァルトの「フリーメイソンのための葬送音楽」と1分間の黙?が捧げられました。

 

指揮は、ベームより8歳年下のオイゲン・ヨッフム(1902-1987)で、
彼が指名された理由としては、このCDのライナーノーツの書くところによるとヨッフムが、ベームを同じ同じ音楽的伝統に属していることと、
自然でわざとらしくない普遍的な音楽の理解を兼ね備えた人物ということから、招聘されたようです。

 

また、これは僕の憶測ですが、ヨッフムに関するコメントを読む限り、
人物的にも実にまっとうな方で楽団員からも敬愛されるタイプの紳士だったというのも大切なポイントだったのではと思います。

 

その後ヨッフムは、ベームの代役として定期公演やイギリス公演を指揮するわけですが、ウィーンフィルとしても、才能があっても奇抜な指揮者では困るということもあったのかもしれませんね。

 

僕は、オイゲン・ヨッフムのキャリアを見ていると、才能的には特別ではないけど、努力と人柄で信頼を得て、世界的な指揮者になった方だと感じます。

 

さて、そんなヨッフム指揮のブラームスは、熟成されたワインのような豊潤な響きとヨッフムの堅実な音楽つくりで味わい深い演奏に仕上がっています。

 

また第4楽章では白熱した熱き魂も感じさせ、ベームも天国から満足していたことと思います。演奏終了後、ブラボーと拍手の嵐がヨッフムに送られていました。

 


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