こんにちは、
ともやんです。
1960年代以降のクレンペラー。
例えば、後年のフィルハーモニア管との録音では、ブルックナーの第5番などは、まるで大河の流れのような悠然たる演奏を展開しています。
しかし、50年代までは、どちらかという早めのテンポで素っ気なくすすめる演奏が多いように思います。
その辺のクレンペラーの芸術の変遷は、とても興味深く、時系列に聴いていくと面白いです。
クレンペラー VOXレコーディング&ライヴ録音集1951~1963
さて、12月下旬に『VOXレコーディング&ライヴ録音集1951~1963』がリリースされます。
その中にウィーン交響楽団との58年2月23日のライブ録音が収録されています。
51年にモントリオール空港でタラップから転落して大けがをしたり、回復した後もパスポート問題でアメリカから出国できないなどトラブル続きでした。
53年頃からヨーロッパ中心での活躍も順調に来ていた時期の録音です。
クレンペラーという人は、なにかと大きなケガやトラブルに巻き込まれた方です。
その中でもこの録音が収録された58年という時期は、モントリオール空港での転落事故やパスポート更新問題も終えて、
53年頃から活躍の場を広げて、5年ほど経った頃で、クレンペラーとしては充実していた時期と言えます。
このブルックナーの7番も壮年期の素っ気ない演奏から、かなり深みを増したものになっていて、第2楽章などは、ああ、ブルックナーっていいなぁ、なんて浸りたくなるような名演を展開しています。
ライブのモノラル録音ですが、音質はいいので、鑑賞に全く問題はありません。
クレンペラー 名盤 ブルックナー 交響曲第7番 1958
アントン・ブルックナー – Anton Bruckner (1824-1896)
交響曲第7番 ホ長調 WAB 107
Symphony No. 7 in E Major, WAB 107
Ⅰ(18:16)Allegro moderato
Ⅱ(19:45)Adagio. Sehr feierlich und sehr langsam
Ⅲ(09:10)Scherzo: Sehr schnell
Ⅳ(12:37)Finale: Bewegt, doch nicht schnell
total(64:50)
ウィーン交響楽団 – Wiener Symphoniker
オットー・クレンペラー – Otto Klemperer (指揮)
録音:1958年2月23日(ライヴ)
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